鈴木大祐さん講演会に参加
鈴木大祐さんと、アメリカ・ロサンゼルス教員組合で、
2019年ロスの教員ストライキのリーダーの一人である
アーリーン・イノウエさんの講演会に参加しました。
鈴木大祐さんは、16歳で単身アメリカに留学。
そこでの教育に刺激を受け、日本の教育改革を志し、
修士号取得後に帰国し、通信教育で教員免許を取得。
千葉の公立中で6年半英語を教えた後、コロンビア大学大学院博士課程に学び、
2016年、『崩壊するアメリカの公教育:日本への警告』の出版を機に、
人口4000人の高知県土佐町に家族で移住。
2019年に町議会議員選挙に初出馬してから2期連続トップ当選。
議員として教育を通した町おこしを目指しつつ、執筆や講演活動をしてらっしゃいます。
ご縁があって、鈴木大祐さんとお話しさせて頂くことがありました。
「私は先生をもう一度尊敬される職業にしたい」とおっしゃっていたことが
とても印象的でした。
著書では、学校教育が「ビジネス化・市場化」し、
公立重視・成果重視が先鋭化し、教育崩壊に繋がったことを鋭く指摘されています。
アメリカの公教育の崩壊は日本の30年先を行くが、
ストライキ・復興についても30年先を行っている。
そのため、アメリカでの公教育の改善に向けた活動から
学べることがある、ということで、
アメリカでストをリードされたアイリーン・イノウエさんを呼んでのイベントでした。
アメリカでのストは、最初は先生方6人の私的な勉強会からスタートし、
そこから何年もかけて普及活動をし、草の根運動を続けて組織を大きくし、
理解者を増やし、見方を増やして、なんと3万人以上の先生によるストの実施までこぎつけ、
一歩たりとも動かなかった教育委員会から条件改善を獲得したそうです。
やはり、大きな動きも、人の「想い」から始まります。
そしてそれが「ビジョン」となり、ビジョンが一人一人に「当事者意識」をもたらす。
その過程で、金銭面や生活面など現実的な課題もクリアする必要があり、
このSocial Innovationの動きからは学ぶべきことがたくさんありました。
イベントには、教育政策に関わる方や、現役の先生、ご引退された先生方など
50名程が参加されていて、皆さん、真剣に今の学校現場の問題に向き合われていました。
そういう先生方がいらっしゃることは希望ではありますが、
当社としても先生方のお力になれる方法を考えていく必要があると感じます。